日鉄×USスチール買収劇で株価はどう動く?黄金株の仕組みと今後の注目ポイントを解説!【2025年最新版】

投資・不動産

2025年6月現在、日本製鉄(通称:日鉄)による米国の大手鉄鋼メーカー・USスチールの買収劇が世界中の注目を集めています。

なかでも投資家の間で話題になっているのが、「黄金株(ゴールデン・シェア)」の存在と、それに伴う日鉄の株価の行方です。

本記事では、初心者にもわかりやすく「黄金株とは何か?」を解説し、買収が株価に与える影響、日鉄株の今後の見通しについて解説します。


黄金株(ゴールデン・シェア)とは?

 

黄金株とは、国家が企業の経営方針などの重要な意思決定に対して拒否権を持てる“特別な株式”のことです。通常、政府が特定の戦略的企業(防衛・エネルギー・インフラ関連など)に対して支配権を保持するために保有します。

アメリカをはじめ、ポルトガルや中国、日本などでも導入された事例があり、民間企業の経営が外国資本に左右されすぎないようにする目的で設けられます。

今回のUSスチール買収に際しても、米政府が国家安全保障の観点から懸念を示しており、この黄金株による“拒否権発動”が焦点となっていました。

日鉄による買収の背景とポイント

日本製鉄は2023年12月、米国鉄鋼大手USスチールを約2兆円で買収すると発表し、2024年初頭から交渉を本格化させました。

USスチールは、米国の製造業や軍需産業を支える「戦略的企業」の一つとされており、バイデン政権をはじめ与野党議員から買収反対の声も上がりました。

また、2024年にはドナルド・トランプ氏が再び大統領選に出馬し、「米国の資源は米国のもの」というアメリカ・ファーストの思想が根強く、買収反対を訴えていましたが、2025年6月、米政府による買収承認が正式に発表されました。これにより、形式上の障壁はクリアされましたが、政治的・経済的な不確実性は残ります。


日鉄とはどんな企業?

日鉄は世界有数の鉄鋼メーカーで、粗鋼生産量では世界トップクラスに位置しています。

以下が主な企業概要です:

  • 社名:日本製鉄株式会社(Nippon Steel Corporation)

  • 証券コード:5401(東証プライム)

  • 主力:高炉による鉄鋼製造、素材開発、エンジニアリング事業

  • 海外展開:北米・アジア・欧州などグローバルに展開

今回のUSスチール買収は、日鉄の「北米でのプレゼンス強化」という経営戦略の一環です。


USスチールとは?

USスチール(United States Steel Corporation)は、1901年に設立されたアメリカの老舗鉄鋼企業。

  • 本社:ピッツバーグ(ペンシルベニア州)

  • 主力:自動車、建設、エネルギー産業向けの鉄鋼製品

  • 株式:NYSE上場(ティッカー:X)

20世紀初頭には世界最大の企業であり、米国の経済成長を支えた象徴的な存在でもあります。


株価は今後どう動く?

✅ 2025年6月16日現在の株価

2025年6月16日の株価:2,872.5円

✅ 投資判断と今後の見通し

  • 時価総額:3.1兆円

  • 予想PER:15.2倍(やや割安)

  • 予想PBR:0.6倍(バリュー株)

  • ROE:6.9%

  • 配当利回り:5.5%

と、“バリュー株”としては一定の魅力があります。

ただし、原材料価格の上昇や中国景気減速による需要鈍化、米国の政権交代リスクなどが今後の株価に影響を与える可能性もあります。

日鉄は世界最大級の鉄鋼メーカーとして、グローバル展開と高付加価値製品へのシフトを進めています。USスチール買収はその布石といえるでしょう。

短期的な価格変動に惑わされるのではなく、中長期的な視点で企業のファンダメンタルズ(本質的価値)に注目することで、 安定した資産形成が期待できます。


まとめ

  • 黄金株とは国家が戦略企業に介入するための特別な株式制度。
  • USスチール買収は米政府の承認を経て、今後の統合が本格化。
  • 株価は一時反発もトレンド転換には至らず。
  • バリュー株としての魅力はあるが、リスク要因も多い。
  • 中長期での成長に期待しつつ慎重に判断を。
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